超音波洗浄液
超音波洗浄機に用いる洗浄剤の種類
水系洗浄剤 | アルカリ性系洗浄剤 | 中性系洗剤よりも脱脂力が強化された洗浄剤です。 一般的に、アルカリ成分として苛性系薬品が添加されています。 一部安全性の高い洗浄剤として、アルカリイオン水等もあります。 洗剤の用途や種類は幅広く、金属加工油の除去、粘度の高い油の除去、防錆油の除去、粒子系汚染物の除去、表面研磨加工時に用いられるコロイダルシリカ等の除去、一部塗料関連の除去に用いられています。 |
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中性系洗浄剤 | 一般的に使用される台所用洗剤が代表的だが、超音波洗浄に用いられる洗浄剤は、低発泡タイプが多いです。 水溶性の固化していない加工油の除去や、洗浄物に付着している油分が少ない場合の脱脂に用いられます。 安全性が高く、廃棄もしやすいメリットがあります。 | |
酸性系洗浄剤 | 金属表面を溶かし、錆、スケール等を除去します。 金属が腐食しやすく、廃棄処理や取り扱いが難しいです。 |
準水系洗浄剤 | 主成分は溶剤系だが、引火点を無くすために水と混合させて作られている洗浄剤です。 フラックス、ワックス、グリス等の脱脂洗浄に用いたり、種類によっては塗装や塗料の剥離洗浄に用いられています。 原液で使用するタイプや、50%位に希釈して使用できるタイプなど、幅広い種類があります。 液性は、中性やアルカリ性があります。 加温して使用するものや、常温で使用するものもあります。 水分と溶剤成分の混合液剤のため、使用時に濃度管理が必要なものや臭気が発生するために、局所排気装置を設ける必要があります。 溶剤成分が含まれていますが、水系洗浄剤と同様に、乾燥前に溶剤成分を落とす、すすぎ洗浄が必要となります。 |
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非水系洗浄剤 | 炭化水素系 | 鉱物系油(油性)に対する溶解力が強く、水分をほとんど含まないため金属(鉄)に対する腐食が起こりにくいです。 第4石油類に属している洗浄剤が多いです。 引火点が比較的高く、他の引火性溶剤に比べて取り扱いが容易です。 但し、消防法上の規制を受ける液剤ですので、炭化水素系用防爆仕様の超音波洗浄機以外での使用は出来ません。 使用した洗浄液の蒸留再生が可能です。 洗浄剤の揮発乾燥が可能なため、すすぎ洗浄が必要とならない場合があります。 |
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アルコール系 | フラックスの洗浄や一部脱脂洗浄に用いられています。 脱脂に対する溶解力は弱いため、汚れの多い洗浄物には不向きです。 常温や氷点下でも引火する低い引火点をもつ種類が多く、消防法の規制を受けます。 揮発性が非常に高く乾燥性は良いが、揮発したガスにも引火や爆発の危険が伴い、取り扱いが難しいです。 引火点が低い点と揮発性が高いため、超音波洗浄機での洗浄には使用できません。 但し、水で希釈し、 | |
塩素系 | 不燃性であり、優れた洗浄力を持つが、健康被害物質が含まれているため、法規制がされている。 現在あまり使用されていない。 | |
フッ素系 | 洗浄力や揮発性(乾燥性)が高く、非常に優れた洗浄剤であるが、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律や地球温暖化対策の推進に関する法律等で規制されることが多いです。 取り扱いは容易だが、購入単価が著しく高いです。 |